吉野家の「チキンスパイシーカレー」を食べた。
松屋のごろごろ煮込みチキンカレーが恋しくなった。
だから買ってきた。
チキンカレーのダブルヘッダー。
そんなことはどうでもいい。カレーが食べたいわけじゃない。「ごろごろ煮込みチキンカレー」が食べたいんだ。
それにしてもこいつは一体何回復活した気が済むのか。もういっそ季節限定とかにしたらどうなのだろうか。
まぁそんなことはどうでもいい。美味しさの前に我々は無力。今年も「ごろごろ煮込みチキンカレー」が食べられることに感謝する。それだけでいい。
公平を期すため、こちらも弁当で頂くことにした。
蓋を開けた瞬間に“大勝利”を匂わせる圧倒的な存在感。これが見たかった。
巨大な肉塊。まさに“ごろごろ”だ。こんな肉塊が食べても食べても無くならないのだからヤケクソでしかない。多すぎて”食べるたびに自動で補充されているのでは”と疑ってしまうくらい。ごろごろチキンの大洪水だ。鶏もも肉をならではのプリプリ感が嬉しい。
もちろんルーも最高の味わいだ。今年はスパイシーな風味はそのままに若干上品さもあいまった味を感じさせる。
辛さと味、両方が信じられないくらいに深い。食べるたびに「自分は何屋に来ているんだ?」という思いに見舞われる。
しっかりと形が残った玉ねぎまで入っている大盤振る舞いっぷり。これがいいアクセントとなっていてスプーンが止まらなくなる。
これが590円で、しかも付近を探せば大体見つかるようなお店で食べられていいのだろうか。
職場の女性陣に半ば無理やり食べさせたところ、
- 「これが590円で食べられるのはすごい」
- 「おいしい鶏肉が無限に湧いてくる」
- 「ホットスプーンと方向は違うがレベルは同じくらい高い」
と大好評だった。
※ホットスプーンは五反田の駅前にあるおいしいカレー屋
「ごろごろ煮込みチキンカレー」総評:絶対王者の座は揺るがなかった
美味いものは美味い。毎年突然現れ、惜しまれながら消えていく「ごろチキ」はそんな当たり前のことを再認識させてくれる。まるで毎年日本人であることを実感させてくれる桜のようだ。
先述した通り、吉野家が新商品「チキンスパイシーカレー」のリリースを同時期に被せてきたことで牛丼屋カレー界の勢力図に変化が起きると予想されたが、引き続き松屋の1強時代が続きそうだ。
ぶっちゃけ量も松屋のカレーの方が多く、さらに店舗で食すときにはみそ汁(miso sourp)も付いてくる(飲むタイミングはわからん)。今年は味・量ともに吉野家の完敗だろう。
さらに言うと松屋はLINEPayを筆頭にほとんどの電子決済に対応しているが、吉野家はOrigamiPayしか対応していない(2019/04/18時点)。
券売機も採用しておらず、会計の際に待たされることもしばしば。UXの点でも松屋のほうが優れていると感じる。ついでに言うと松屋でたまに出てくる麻婆鍋もバカみたいに美味い。いったい何屋なんだ。
とはいえ、吉野家の意欲的な挑戦のおかげで松屋がいかに優れた飲食店なのかを客観視する機会にもなった。
とても感謝しているし、吉野家のカレーだって単体で見れば結構おいしい。吉野家が悪いわけではなく、松屋が強すぎただけ。
吉野家と松屋のカレーを食べ比べてとある戦略を思い出した。ランチェスター戦略だ。
“弱者が強者のマネをしても勝てない”
今年も生きてて良かった。
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