「松屋は牛丼屋の皮をかぶったカレー屋」そう思っている時期が私にもありました。
伏兵の存在を忘れていた。
「四川風麻婆豆腐定食」である。今年の1月に石鍋で提供された熱々の麻婆豆腐那須定食を思い出した人も多いと思う。あれ今年に出た商品なんだぜ。歳月の流れが早すぎる。
「松屋といえばカレー」というのは筆者も異論は全くないのだが、もう1つ密かに最強だと思っている商品が「麻婆豆腐」。石鍋と一緒になったり、茄子と一緒にされたり、果てにはカレーと一緒にさせられたりと、手を変え品を変え期間限定販売を繰り返している。
今回2019年7月2日から「創業ビーフカレー」の代わりに「玉子で食べる四川風麻婆豆腐定食」がローンチされた。来たな……?
ということで訪れた。
まとめて出したほうが諸々都合がいいのだろう、2019年7月2日時点の期間限定メニューは
- 回鍋肉定食
- 牛肉と筍のオイスター炒め定食
- 麻婆豆腐定食
とまるで中華料理屋のようなラインナップになっている。松屋は中華食堂だったのかもしれない。
今回の四川風麻婆豆腐定食は「玉子と一緒に食べやがれ」というコンセプトが設けられているが、それはよく分からないので卵なしのものにする。麻婆豆腐は辛くてピリッとしたのがいいのだ。マイルドさなんて必要ない。
卵ありの定食は650円(税込み)、玉子を抜くと620円(税込み)だ。麻婆豆腐単品だと450円で味わえる。
ファーストインプレッション。今回もやってきたな。
- 卵付きで注文した同僚の麻婆豆腐に卵がかかっていない
- 生野菜にドレッシングがかかっていない
などのハプニングがあったが、そんなことはどうでもいい。というか生野菜もついて600円台というのはなかなかお得ではないだろうか。店頭なら味噌汁もついてくる。価格を破壊している。
挽肉に意外とボリュームがある。最初はあっさりとしているが、あとからピリッとした辛味がやってくる。松屋の麻婆豆腐はこれが良いんだよね。
辛さは今年1月に販売されていた石鍋のほうが辛かった印象。でも、美味しいのでOKです。
そしてにんにくの芽がいいアクセントになっている。本格中華料理店では食べられない味だよこれ。
松屋の麻婆豆腐定食の特徴としてやたらナスが入っているという点が挙げられる。麻婆豆腐定食のくせにやたらと主張がと激しいのだ。実はナスは得意な食材ではないのだが、このナスならなんとか食べられる。正直に言うとナスは抜いて豆腐に一本化するか別々のメニューとして出してほしい。
でも美味しいのでOKです。松屋さん、夏も引き続きお世話になります。
まとめ:松屋はカレー屋兼中華食堂だった
松屋はカレー屋だと思っていたが、すっかり麻婆豆腐の存在を忘れていた。今回のリリースを経て松屋は牛丼屋でもカレー屋でもなく、なぜかめちゃくちゃ美味いカレーを出す中華食堂だと認識を改めた。
カレー好きに麻婆豆腐が嫌いな人はいない。麻婆豆腐好きにカレーが嫌いな人はいない。
この円環の理にいち早く気づき、期間限定商品をローテーションで回していくという松屋の彗眼には驚きしかない(果てには麻婆カレーなるものを出す始末だ!)。
松屋に畏敬の念をいだきつつ、引き続きの健勝を祈る次第だ。
・松屋シリーズ一覧(時系列順/最新から)
(吉野家も混じってた)
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