ミニマリストのみなさんは財布はどのようなものを持たれていますか?
有名どころで言うと、アプサラスの薄い財布が人気みたいですね、他にもマネークリップなど…。
ミニマリストの財布というと、ミニマムさや、機能などに目がいきがちですが、ぼくがこだわるのは革の質感。
経年変化が楽しめるのが大きな魅力の革素材。使うにつれて自分色に変化していく財布を使っていると、見ているだけで愛着が湧いてきますよ。
こちらのぼくがもっている財布は一見普通の二つ折り財布ですが、実は細かいところにこだわりが感じられる、素晴らしい財布。
今回はぼくがもっている財布を紹介させてください。
店舗は一つだけ!こだわりの製法で作られる所作(しょさ)の財布
”所作”というのは、「No,No,Yes!」という、レザーのビスポーク(オーダメイド)に定評のあるドメスティックブランドが手掛ける、革小物専門のブランド。
このお店は千駄ヶ谷に一つ店舗を構えるのみで、営業時間も変わっている(15:15〜19:19)、ちょっと変わったお店。オーダーメイドで作るレザージャケットが好評の密着型のブランドです。
こちらで「財布は赤!」という自分のこだわりにぴったりな、ワインレッドの財布を購入しました。
数あるブランドの財布を比較してこちらに決めた理由は商品に込められた思いと、ミニマムなデザインに魅力を感じたから。
所作の財布に込められた思いを見ていきながら、ディテールを紹介していきます。
3つの「Japan◯◯」に見られる所作のこだわり
所作の財布には3つのコンセプトがあります。
1.Japan Heart
結婚式などでお祝いを包む一枚の布「袱紗(ふくさ)」がモチーフ。贈答品を包む古い様式「折形」の紙の折り重なりをデザインに落としこむ。
お祝いを汚さないようにと相手を思いやる心、布を広げ、贈り物を見る喜びを演出するための「袱紗(ふくさ)」がモチーフになっています。
「折型」というのは贈答品を包む紙を折る礼儀作法のこと。礼の心を形に表す、日本だけに受け継がれてきた600年以上の歴史がある美しい様式です。
2.Japan Leather
世界でも珍しい製法で丹念に手間をかけた堅牢な植物なめしのジャパンレザー。そのレザーを縫うことなく、贅沢に仕立てレザー本来の風合いを最大限に活かす。
所作に使われているレザーは革本来の風合いを活かすためにラッカーで着色するといった加工はされてません。 あくまで天然素材としての革がもつ美しさを表現することを念頭に、作られています。そのため、小傷や毛穴などが見られることもありますがそれも革が生きている証拠。革の呼吸を感じてあげて下さい。
3.Japan Made
サイフには札入れとフタ付きカード差し、マチがついて取り出しやすい小銭入れ。カードケースには自分の名刺ともらった名刺を区別できる2ポケット。
通常、財布というと縫製することで形を作りますが、所作の財布は糸を一切使いません。一枚革を折り紙のように折って成形し、最後に一点をボルトとナットを使って留め付けるだけの作りとなっています。作りがミニマルという意味が伝わったでしょうか。
このようなデザインの裏には「”お金を包む”動作自体を一連の所作としてデザインする」というブランドのこだわりがあります。
この3つのコンセプトのもと、所作の財布は生まれました。その美しさは折り紙つきで、2009年のジャパン・レザー・アワードで最優秀グランプリに選出され、ルーブル装飾美術館で展示されていたほどの実績があります。
それではぼくが持っている二つ折り財布の詳しいディティールを見ていきます。
デザインが最高にミニマルな所作の財布の詳細レビュー
ジャパンメイドに徹底機にこだわりぬき、作られたこの財布。このような作りの財布はぼくは少なくとも所作以外のブランドで見たことがありません。そんな所作の財布を写真と一緒に紹介します。
サイズは一般的な二つ折り財布と同じくらいのサイズ。
世界でも珍しい製法の「ピット槽」なめしで、通常の5倍以上の手間と時間をかけて作られたカーフレザー(牛革)。きめ細かく、手に吸い付いてくるような手触りです。
財布を開くとこのようになっています。右と左の表に出る部分とそうではない部分で色が違うのが分かるかと思います。一年使用して少し深みのある色合いになっています。
収納部分はジップ、縫い目を一切排したミニマムなデザイン。と共に一見するとどのように使うか全くわからない見た目になっています。
また、今まで表面しかお見せしてなかったのでびっくりされるかもしれませんが、なんと裏面はシルバー仕上げになっています。
こちらは元の革の色(赤色)にシルバー箔を加工している作りなので使い込むほどに箔が剥がれ落ちていってオリジナルな色合いの革になっていきます。箔が剥がれ落ちていく様子はまるでヴィンテージの金銀細工。愛着しかわきません
この財布は1年程使用しているのですが、まだまだこれから!って感じですね。ロゴとコンセプトの刻印はほとんど確認できないくらいに掠れてきました。
カードスリットは6箇所開けられています。通常カード入れは革を重ねて作られることが多めですが、一枚革に切れ目を入れるだけのミニマムな作り。蓋でカードを隠せるのでスマートな印象を受けます。
左端にあるのがコインポケット。最初は戸惑うかもしれませんが、慣れればジップよりも楽に開閉ができます。
ボタンなど、かっちりと閉めるものがないので不安に思われるかもしれませんが、今まで使ってきて小銭が勝手に落ちることなどはなかったです。ポケットの裏面もしっかりと銀箔加工されています。
財布を薄めに仕上げる工夫も施されていて、カード入れとコインケースが重ならないように作られています。代わりにコインポケットは少々小さめですが、1000円分くらいまでなら入りますし、不便に思うことはなかったです。
札入れは一つだけ。レシートやクーポンを貯めこむとすぐにパンパンになってしまうので、この財布にしてからレシートはすぐに管理するようになりました。
カードとか小銭を全部入れるとこれくらいの厚さ。3センチくらいでしょうか。
財布以外にもある所作の革小物
所作の名刺入れ
これまで財布、それもぼくが持っている二つ折り財布を紹介してきましたが、所作は長財布はもちろん、カードケース、クラッチバッグなども作っています。
実はぼくは二つ折り財布以外にカードケースも持っています。あまりにも所作の商品に魅せられてまだ名刺を本格的に使う機会もないのに買ってしまいました。せっかくなのでこちらも紹介します。
漆黒のカードケース。その名も「ブラック・ダイアモンドレザー」。
こちらはカーフレザーでなく、ホースレザー(馬革)を使用しています。
馬皮の中でも1頭から僅かにしかとれない「コードバン」という、他の部位とくらべて非常に硬質な革を使用しています。その硬度からダイアモンドに喩えられており、使い込むと他の革では見られない、独特の艶が出てきます。
使い始めてまだ2ヶ月。カーフレザーと違い、表面は少しザラッとした手触り。ここからつやつやに育っていくのが楽しみでなりません。
裏面はブラック箔が施してあり、鈍い輝きを放っています。ロゴはまだまだ健在ですね。
カード入れは2つ。現在はキャッシュカードとキーケースとして使用しています。
所作の長財布
単純に革の面積が広い分、より経年変化が楽しみになりそうです。ミニマリスト的にはアウトですが…笑
ヌメ革の製品ももちろんあります。所作シリーズのクールなイメージとはちょっと変わった優しい雰囲気が持ち味。イルビゾンテのような王道もいいけど、被るのはちょっと…という方にぴったりかもしれません。
カスタマイズで自分だけのオーダーメイドも!
ただでさえ多くの種類があって目移りしてしまう所作の財布ですが、なんとこちらの財布はオーダーメイドが可能!どれくらいの範囲でオーダー可能なのかが気になるところですが、相当な自由度があります。
こちらは公式ホームページから。端っこの部分に注目。それぞれスクエア、ラウンド、封筒型と異なる形をしています。
一見なんの変哲もありませんが、こちらはなんと左利きの方用にコインケースなどの向きを入れ替えて作られています。所作の財布のデザインは右利きを前提に作られているのでこのようなカスタマイズができるのはすごく嬉しいですね。
もちろん表のカラーと裏のカラーの組み合わせのカスタマイズも可能。
他にも来店すると、その時期にしかない一点もののレザーを紹介してもらえたりもします。
ぼくが初めて来店した時には”赤色の財布がほしい”と伝えたのですが、赤色だけでも5種類ほどのカラー、素材を紹介してもらってすごく驚いた覚えがあります。
一度使うともう他の財布に戻れない!所作はオススメの財布!
”所作”の魅力は十分に伝わったでしょうか。これまで”プリマクラッセ”の長財布やY’sのがま口二つ折り財布、ルイヴィトンの二つ折り財布など様々な財布を使ってきたぼくですが、もう所作以外の財布を使うことは考えられない!くらいにその魅力の虜になっています。
一つ一つのクオリティの高さはもちろんですが、種類がとにかく豊富なのでもし現行のものが壊れても「次はどんな色にしようか」と想像が膨らみます。
ミニマリストの方にも、革にこだわりたい方にも自信をもっておすすめできる所作の財布。新しい財布を検討されている方は是非一度足を運んでみてはいかがでしょう。
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