MCUスパイダーマン単独作第2弾であり、MCUフェーズ3の完結作。そしてエンドゲームの実質の次回作にあたる「スパイダーマンファーフロムホーム」。エンドゲームとのカウントダウン連続上映イベントで世界最速で観てきたので感想を書きます。
結論かんっぺきに面白かったので最高です(語彙力の崩壊)。エンドゲームのアベンジャーズロスを完璧に埋めてくれる、フェーズ3の完結作にふさわしい1作だったと思います。ちょっと気になる点もあったけど。これ以上のエピローグはもうないでしょ。
点数:85点/100点
それにしてもエンドロール後の映像が衝撃的だった……。
スパイダーマンファーフロムホームの基本情報
- 監督ジョン・ワッツ
- 製作ケビン・ファイギ/エイミー・パスカル
- 製作総指揮ルイス・デスポジート/ビクトリア・アロンソ
- 製作年 2019年
- 製作国 アメリカ
- 配給 ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
- 上映時間:135分
スパイダーマンファーフロムホームのあらすじ
高校生のピーター・パーカー(トム・ホランド)は夏休みを迎え、親友のネッド(ジェイコブ・バタロン)やMJ(ゼンデイヤ)たちとヨーロッパへ旅行に行く。ところが、ピーターの前にS.H.I.E.L.D.の長官ニック・フューリー(サミュエル・L・ジャクソン)が現れ、彼にある任務を与える
シネマトゥデイより引用
スパイダーマンファーフロムホームの登場人物/キャスト
- トム・ホランド:ピーター・パーカー/スパイダーマン
- サミュエル・L・ジャクソン:ニック・フューリー
- ゼンデイヤ:ミシェル・“MJ”・ジョーンズ
- コビー・スマルダース:マリア・ヒル
- ジョン・ファブロー:ハッピー・ホーガン
- ジェイコブ・バタロン:ネッド
- マリサ・トメイ:メイおばさん
- ジェイク・ギレンホール:ベック/ミステリオ
スパイダーマンファーフロムホームの感想:エンドゲーム後の完璧なエピローグです。
単刀直入に言うともうめっちゃ面白かったです。エンドゲーム後の世界を描くということで、いろいろな意味でめちゃくちゃハードルが上がっていたにも関わらずめちゃくちゃ綺麗にまとめてきた。すげぇです。
エンドゲーム後の世界観の整理が完璧だった
個人的に、今作はスパイダーマン単独作としてのドラマはもちろんですが、エンドゲーム後の世界観(指パッチンの影響は具体的にどのように発生しているのか)をどのように整理してくるのかがとても楽しみにしていました。ミステリオの介入もまさにそれですよね。
この点はほぼ完璧で、アイアンマンとキャプテンアメリカ、ナターシャらのロスをしっかりと描きつつ、悲壮感を最小限に抑えながらコミカルに仕上げてきた点がとても良かったです。
指パッチンの影響で年齢差が生じてしまっている点も綺麗にまとまってたし消滅→復活の流れも面白くてあんなに笑える展開にしちゃっていいの?と思えるくらい。
1点気になったのはキャプテン・アメリカの扱い。アイアンマンが命を賭して世界を救ったとして英雄扱いされているのは大いにわかるのですが、「それはキャプテンアメリカも同じでは……?」ってのは思いました。
スティーブが生きていて現在はサムがキャプテン・アメリカとして活躍している=実質キャプテン・アメリカそれ自体がいなくなったわけではないというのはわかりますが。
冒頭のスクールのニュース映像の追悼でスティーブとナターシャ(ブラック・ウィドウ)も出ているんだから、もう少し2人の痕跡(?)も街中に感じたかったです。アイアンマン一色の町並みはちょっと違うかな……と。
アイアンマンが一番好きで真の英雄として描かれていたのはすごくジーンときましたが、ちょっとだけ違和感がありました。でもアイアンマンが1番好きなのでOKです。
ジェイク・ギレンホールはやっぱりジェイク・ギレンホールだった
筆者はジェイク・ギレンホールが大好きで出演作はほとんどチェックしています。ミッション8ミニッツで「この人いいなぁ」と思ったあとにドニー・ダーコを見たので「え、え!?あの好青年がこんなことになってたの!?」と面食らいました(でもあちらの顔がジェイクの本性だった笑)。
だからこそMCUにジェイク出演の報せがあった時は本当に驚きました。「あのMCUにジェイク!!!????」ってなったのを覚えています。
だってあのジェイクですよ?
ドニー・ダーコで不穏な少年を演じたかと思えばブロークバック・マウンテンでゲイになり、複製された男やノクターナルアニマルズで謎の多い生活を送っていると思ったらミッション8ミニッツではこれ以上にない好青年を演じ、ナイトクローラーでキ◯ガイ系演技派俳優の名を欲しいままにしたジェイクですよ!?
あのジェイクが演じるキャラがまっとうにに主人公サイドで戦うとは到底思えん……と思っていたらそのまさか。見事にやってくれました。あのシーンはもうサスペンス映画でも観ていたのかな?と思わんばかりの変貌ぶりでしたね。あのシーンのために彼に演じてもらったと言っても過言ではないくらい。MCU史上最大のどんでん返しだったのでは…?
そしてここでまさかのBARFシステム!!ここまで過去作の設定を違和感なく引っ張ってくるのはMCUならではというか、MCUでしかできませんよね。まさかシビル・ウォーにジェイクがいたとは……!!(笑)
最後のピーターとの決戦で血相を変えてガチギレするところもらしくて良かった。あの役はジェイクにしかできないわ……(笑)大好きです。
ドニー・ダーコ、若かりしジェイク・ギレンホール(19歳)が見れるのでオススメです。昔から不穏な空気感を醸し出しています。Amazonプライム会員なら無料で見られるのでぜひ。
ジェイクのおすすめ映画を独断で偏見で選んだのでこちらも良かったらご覧ください。
スパイダーマンの成長ドラマとしても完璧。戦闘シーンも迫力満点
スパイダーマン単独作らしく、ピーターがどんどん成長していく様も見どころたっぷりです。一度ミステリオに破れてから決意を新たに立ち向かっていく姿は“親愛なる隣人”から”本当のスーパーヒーロー”に生まれ変わっていくようでゾクゾクしました。かっこよかったぜ……。
高校生ならではの青春模様も楽しかった。あの頃を思い出してこっちもムズムズしてしまいました(笑)ミステリオが”ホルモン多めの若者”と揶揄していましが、いいじゃないかああいうのも。羨ましいぜ……。
戦闘シーンも規模感すごかったですね。エレメンタルズ戦の迫力はもちろん、最終決戦でのドローンVSスパイダーマンも今までにない組み合わせですごく新鮮でした。まさかのヒーローVS人。最後のスパイダームズムズ覚醒はあのシーンだけで白米が7杯は食べられる。
キャプテン・アメリカを思い出させる演出も憎かったですね(笑)左腕に盾を装備、右手にムジョルニアのような形をした爆弾を携えたピーターの佇まいは完全にエンドゲームのキャプテン・アメリカだった。ハッピーがドローンに向かって盾投げつけて「キャプテンはやっぱりすごいなぁ」って言ってたのもグッときました(笑った)。
欲を言えばアイアンスパイダー姿で悪党と戦うシーン(予告編で流れていた)はカットしないでほしかったです。鉤爪を駆使して戦うの見たかったな〜。
てか、ピーター超スピードの電車に轢かれたのによくあれくらいのケガで済んだな……(ハッピーはピーターのどの部位を縫合していたのか)。
スパイダーマンファーフロムホームの結末/ラスト
悩み苦しむピーターに寄り添うベックだったが、彼の真意はトニーへの復讐だった。ベックはスターク・インダストリーズの社員で自身が開発したツール(BARFシステム)の手柄をトニーに横取りされ、クビにされたことを根に持っていたのだ。
トニーの死去をきっかけに、本格的に世界構造の転覆(スタークバンザイ→ミステリオバンザイ)を狙うミステリオはまずピーターがトニーから譲り受けたイーディス(AI搭載超かっこいいイケてるサングラス)を奪い取るためにニック・フューリーとピーターに接触。
打倒エレメンタルズを目指すヒーローとして自身を偽装し、ピーターからイーディスを奪い取ることに成功。実のところベック自身はなんの能力も持っておらず、BARFシステムとドローンを駆使してエレメンタルズとミステリオを発現させ、戦闘している映像をドローンで映写しているに過ぎなかった(実被害はドローンによるもの)。
偶然映写機の一欠片を手にしたピーターとMJは真実を知り、ミステリオからイーディスを奪還するために彼の跡を追う。
イーディスを手にしたミステリオはスタークインダストリーズが抱える大量のドローンを使い、アベンジャーズ級の災害を引き起こし、それを食い止めるミステリオを演出することでアイアンマンを継ぐヒーローとしてのポジションを確立しようとしていた。合わせて真実を知るもの(=ピーター、MJ、ネッドら)の抹殺も計画。
ベルリンでエレメンタルズ(=ミステリオのドローン)による街の破壊計画が始動し、旅行中のネッド、MJらは大ピンチ。そこに一度ミステリオに破れたピーターが駆けつける。
激闘の末、スパイダームズムズ(=スパイダーセンス)をモノにしたピーターはミステリオの幻覚にも惑わされることなく、彼を撃破。ミステリオは絶命(多分)。
街の危機を救ったピーターはMJとキス。結ばれて終了。
エンドクレジット映像①ミステリオの最後のあがきでピーターが大ピンチ
無事に街の危機を救ったピーターはスパイダーマンとしてMJを連れてニューヨークの街中を大滑走(これが見たかった……!!)。その後ピーターは仕事に行くと言い、MJと別れる直前で終了。
MJと別れる直前、ビルのスクリーンでニュース速報が流れ出す。内容はミステリオが死ぬ直前に残した独白映像。その内容は驚愕のものだった。
ミステリオは「エレメンタルズはスパイダーマンが引き起こしたもの。なんとか止めようとしたがダメだった」という映像を偽装していた。そして最後に「スパイダーマンの正体はーーーピーター・パーカー」と言い、映像が切れる。
MJとニュースを観ていたピーターは驚愕。街中の人々の視線がピーターに集まる中、ピーターの「なにそれぇ!?」的な悲鳴で終了。
これ本当にビックリした……MCUのエンドロール後映像史上一番の衝撃でした。
エンドクレジット映像②フューリーは実は……
フューリーとマリアが車で移動している最中電話を着信。やり取りしていると二人はスクラル人に戻る。フューリーは実は偽装しているタロス夫妻だった。
宇宙から更新しているフューリーは部屋から出て「さぁ仕事だ」と船員のみんなを発破する。壮大な基地が広がり、終了。
いつからタロス夫妻だったのかな?気になる……。足がすごく細々としているのも気になりました。
スパイダーマンファーフロムホームの考察/疑問点
スパイダーマンファーフロムホームの疑問点についての考察です。特にミステリオの同僚とマルチバース説、フューリーの擬態については謎が深い。ぜひとも皆さんの意見も聞かせてほしいです。
スタン・リーのカメオ出演はなし
2018年11月にこの世を去ったスタン・リー。MCUシリーズへのカメオ出演が毎度楽しみにされていましたが、今作では見かけませんでした。
MCUの全ての作品を通してスタン・リーのカメオ出演がなかったのは今作が初。
この点について米国の取材を通して今作の監督を務めたジョン・ワッツは以下のように語っています。
「彼(スタン)がご病気だったことは誰もが知っていましたし、ちょうど『エンドゲーム』のカメオを撮り終えたばかりだったんです。彼ら(ルッソ監督)の撮影のほうが早かったんですよ。だから(『ファー・フロム・ホーム』に)お願いしたいとは思いませんでした。『エンドゲーム』で最後というのがふさわしいと思ったんです。だから実際のところ、話が出たこともありませんでした」
RIVERより引用
きっと監督はスタン・リーの出演が難しいことは制作当初から計画していなかったはず。これからのMCUユニバースで彼の姿が見られないのは寂しい限りですが、「アベンジャーズ/エンドゲーム」が最後の作品になったのはそれはそれで良かったかもしれません。
彼に3,000回の感謝を。
スパイダーセンス=スパイダームズムズ
スパイダーマンといえばスパイダーセンス(第六感的なやつ)のイメージが強いですが、シビルウォーからエンドゲームに至るまでのMCU版スパイダーマンでは登場していませんでした。
そのスパイダーセンスが今作でようやく登場。割と冒頭でメイおばさんの口から語られたそれは「スパイダームズムズ」と命名されていました。(笑)
高校生らしいと言えばらしいですが、ちょいと拍子抜け感がありますよね。でも、最後にしっかり見せ場を作ってくれたのでOKです。
ミステリオは死んだ?次のヴィランはミステリオの同僚?
ミステリオはあれで死んだのかな?なんとなくまた出てくるような気がしてならないのは筆者だけでしょうか(笑)
それとラストあたりでミステリオの相棒としてBARFシステムを操作していた人(クエンティンだっけ?)がUSBにデータをDL持ってったのが気になりました。
ミステリオが言っていた”例の映像”でエンドロール後の映像に使われたという説が濃厚ですが、クエンティンがミステリオの横暴さに不満を抱いていた様子なのが気になる。どちらにせよ次回作のヴィランになる可能性を感じさせる展開でしたが、どのような心情なのか気になるところです。
結局世界線の変動やマルチバース説はなかったということでOK?
「エンドゲームでの指パッチンの影響で多元世界の扉やらなにやら……」という話が一つのテーマとして語られていた本作ですが、結局はこれらの話はミステリオのでっち上げだったということでOKですよね?
ただし、前半にニックがベックを信じ切っていた点をみると、ニックがマルチバースに関してなにか情報を掴んでいる可能性が考えられそうですね。次回作で明らかになるのかな?
エンドロール後のタロスとのやり取りの意味は?宇宙にいたフューリーは本物?
これは本当にわからん。キャプテン・マーベル観てわかったことがあれば追記します。わかる方がいたら教えていただけると嬉しいです。
あと細かい点ですが、最後に定番の「SpiderMan will back(スパイダーマンは帰ってくる)」という映像がなかったのが気がかりです。しばらくピーター帰ってこないの……?シビル・ウォー後のキャップパターン?
まとめ:どんどん面白くなっていくので純粋にすごい
これにてMCUサーガのフェーズ4が終了したわけですが、筆者は最後にフェーズ3の締めくくりに相応しい1作だったと思いました!エンドゲームの後に見るとどうしても規模感の差は感じますが、それでもエピローグとして完璧な1作だったと思います。
単独作一作目のホームカミングは正直「まぁ普通にいい作品やな」くらいの面白さだったのに今作が飛び抜けて面白くなっているのがすごい。ストーリーの綿密さ、戦闘シーンの迫力、各キャラクターのドラマどれを取っても意味がわからんくらいにグレードアップしてるんですよね。MCUシリーズの中でも傑出した出来の作品だと思います。
ガーディアンズ・オブ・ギャラクシーのときも「2作目の面白さ群を抜いてない?」と思ったのですが、今作はそのハードルを超えてきました。
衝撃のエンドロールも含めて、今後のMCUシリーズもめちゃくちゃ楽しみです。エンドゲームで主要キャラを失い、一息ついた感がありましたがMCUはまだまだ面白くなる!そんな確信を与えてくれた1作でした。
感謝!!!
アベンジャーズ(MCU)シリーズはU-nextで見るのがおすすめ。
- 見放題作品数90,000本以上。レンタル作品50,000本以上
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